密教2148 【供養行脚②】

人間は戦争の様な理不尽な死を遂げた場合には。自らの死を理解出来ず彷徨う場合が多々ある。

今回の供養は、正に非業の死を遂げた魂を霊界に導く為の道を繋げるのが、今回の課題である。
また無数に集まり来る不成仏霊を一気に上げる事は、不可能である。

ならば、どうすれば良いのか？

その場に私が居続ける事は無理であり、依頼者も対外的な問題もあり続行は無理なのである。

【視え無い社の建立】
霊にしか視え無い社が有れば、後から来る霊もその威光に依り昇天する事が出来るので、どうしてもやらねばならない事である。
準備には、何日も要した。

先ず埋め物の製作は昔ながらの手作業であり、かなりの労力が必要である。

材料選びも慎重にせねばなら無いのが、此の段階での重要な点である。
全ての準備が整い現地に向かうだけに成った時点で、またもや障害が発生したのである。

依頼者側の問題である。
其れは、近隣の噂への懸念である。

増してや様々な事故が噂になり掛けて居たので、神経質に成らざるを得なかったのである。
しかしこの期に及んで中止すれば、今以上の異変が起こる事は分かって居たので、止める中止する事は出来無い。

困った事態で在る。

依頼者と話し合い、ある方法でやる事にしたのである。
その方法とは先方から適切な方にお越し頂き、当日の加持祈祷の流れを教えると共に、詳細な方法を指導する事である。
先ずは、現地の詳細図をもとに埋め物の位置【五箇所】を指示し、禊ぎ、服装、道具の種類までを決め、打ち合わせは朝から始まり午後に及んだのである。
そして当日、成就を祈り私は本堂の護摩壇に座したのである。護摩を焚き、一心に祈った。

用意した千本の護摩木を焚き上げ、火伏せも終了したので、
依頼者に電話をしたのである。

依頼者は、興奮して居る様である。

何故か？

式に参加された方々が、観たのである。

【何を観たのか？】
総勢十人以上の方々が参加し、私の指示通りに淡々と進め全てが整い、お清めの振る舞いが白テントの中で始まり佳境に入った頃、その事象が起きたのである。
もやとも霧とも付かない煙の様なものが、地面から空に向かって上がって行ったのである。

その時間帯も天候も、霧やモヤが湧く様な状況では無かったと云う。

その時、誰言うとなく上がってくれたのだと思い、合掌したそうである。
その後、依頼者の会社では、事故や他の問題も起こらなく成ったそうである。

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※8月12日最終締め切り

南無大日大聖不動明王尊
蓮華合掌
金剛山赤不動明王院
院主　永作優三輝

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