密教2130 【辛抱の道】

此処、数十年を顧みる時、ある事に氣付く。

其れは、辛抱である。

古臭いと思われる方は、これ以上読まれても無駄である。

元来、辛抱と我慢には別の意味があり、一緒では無い。

辛抱とは、自らが目指す道程で遭遇する様々な試練を乗り越え進む為の努力であり、修行である。
我慢は自らがしたくない事だが、やらざるを得ない状況下に成った時に生ずる心の葛藤である。

然るにいつの時代も、自らが望む事だけをこなして生計を維持し続ける事が可能であろうか？
我慢を理解せねば、辛抱の道に至る事も触れる事も無く、生涯を終わるであろう。

勿体ない事である。

【自殺霊との会話】
以下は親御さんに依頼され、自殺したお子さんの浄化供養した時の顛末である。
【自殺は理由や方法に関わらず自らを殺す行為であり、最悪な苦行の選択であり、その意識が消える事は無い。従って苦行の始まりを意味するのである】

私が親御さんと一緒に自殺現場に到着した時には、夜に成って居りました【遠方】。

何時もなら霊視から始めるのだが、その必要も無かった【眼の前に本人が居る】。

親御さんには視え無いので、今、眼の前に居る事を告げるとお母様は泣き崩れ、其れをご主人が支え、私の胸も熱くなった事を覚えています。
されど感傷に慕って居る暇は、私には許されない。

一刻も早く自殺霊を納得させ、行くべき世界に送らねばならないのである。
初めは自らの死を理解出来て居なかった本人も、説得を受け入れ現実に意識を戻した瞬間、かなりの衝撃を受けて居たが、後悔し心の涙を流し反省したのである。

私は霊界に御願いし、この子が逢いたかった先祖霊【優しかったお婆ちゃん】に降りて来て頂き、連れて帰って頂いたのである。
この子も生前に上記の事を學び理解に至って居れば、自殺と云う愚かな事などを実行する事など無かったであろう。
人生は學びの道、良きにつけ悪しきにつけ學びであり、選択したのは誰であろう。

自分なのである。

南無大日大聖不動明王尊
金剛合掌
金剛山赤不動明王院
院主　永作優三輝

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