密教2060 【悲しい事案②】

御夫婦には、当時五歳になる娘さんが居たそうである。
利発で危ない事などしないおとなしいお子さんで、その日もお母さんと家の前で遊んで居たが、家の中で電話が鳴りお母さんが電話を取りに行った僅かな時に、お子さんは事故に遭い他界してしまったのである。
御夫婦は嘆き悲しみ、その後は夫婦仲も悪化して行き、このままでは離婚となった時にある人の勧めで、この家を手放し引っ越す事にしたのである。
御夫婦の気持ちは、痛いほど分かる。

ご主人の気持ちも奥さんの気持ちも、御夫婦には何の罪も無い。

逆に！被害者である。

【幼い魂】
幼い心は、純真無垢である。

私が若い頃、勤めたホスピスで看取った小児癌の子供達は、無言の内に自らの死を悟って居た事を私は知って居る。

死の間際にお花畑が見えて来たからもう行くねと言って、最後を迎えた子や、幼稚園で毎日拝んで【仏教系幼稚園】いた仏様が迎えに来たから行くねと言った子達、沢山の人を見送って参りました。
御夫婦のお子さんは、たまたま霊界を知らなかっただけであり、學ぶ時間も無かっただけである。

私は優しく、霊体に語りました。

もう死んで居るのだから、早く行かなければ駄目なのだよ。

パパやママに会いたければいつでも会える様にするからと約束し、御夫婦の御先祖様に幼い魂を託したのである。
幼い魂は納得し昇天して行った後は、この子の両親の意識改革である。
知らなかった分からなかったは当然だが、率先して學ぶ事も大切である。
増してや我が子の供養ならば、必要不可欠である。
私は、御夫婦に教えました。

人間は死んだら終わりの考え方は、間違えであると。

御夫婦は納得されお帰りに成りました。
今は亡きお子さんと生きる事を理解され、供養法を実践されておられます。

依頼者の家では、その後、様々な幸運が続き信仰を深くされて居ります。
情けは他の為に在らず、同じ階層にあるのです。
愛の裏返しは無関心であり、私達は皆、愛を學ぶ存在である事を忘れてはいけないのである。

南無大日大聖不動明王尊
蓮華合掌
金剛山赤不動明王院
院主　永作優三輝

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