密教2028 【護符】

現代ではあまり見かけ無くなったのが、護符である。
護符とは霊符、御札、封印、神符、呪符と様々にあるが、密教の秘符を知る人は少ないであろう。
密教の秘符は本来、僧侶が依頼者の願いを聴き其れに合った秘符を選び出し謹製するもので有り、一般的にはあまり知られて居ないのが現状である。

例えば病魔退散の秘符でも一通りでは無く、病いに合わせてその様式も変化し、疱瘡【天然痘】などは江戸〜明治にかけては恐ろしい流行り病であり。
疱瘡神を祀り、病いを避ける信仰が有ったほどである。
この他にも疫病神、厄病神、貧乏神と言った人が忌み嫌う対象を逆に祀り上げ、その災厄から逃れる為に祀り上げた時代も有ったのである。
密教では上記の禍いを封印する秘法が用いられ、現代でも一部の祈祷専門僧には受け継がれて居ります。
いつの時代も悪を消滅する事は難しく、其処で編み出されたのが特定しそれを封印する方法である。
封印さえ解かなければ長きに渡り封じ込める事は可能であり、また永年、封じ込める事に依り、その物の反省を促がす時を与えたのである。

例えば現代に於いて凶悪犯罪者に執行される死刑は、本当に有効な手段で在ろうか？

疑問である。
何故か。

霊的視点で説明すれば死刑は霊的解放であり、反省には繋がら無いからである。
犯罪者に最も必要なのは完全なる反省であり、反省無き者を解放する事は、次成る犯行に駆り立てる様なものだと考える次第である。

どんな犯罪者でも完全な反省が確立出来れば、死後にも反省を繰り返し浄化された魂の存在になれるのである。
その逆に反省無くして死を迎えた者は、悪霊と成る要素は大であり、浮遊霊と成り同じ様な魂を持つ者に憑依し、新たな凶悪犯罪を繰り返し行う結果と成るのである。
正に、堂々巡りである。

真の反省を促す為には、霊的封印が最良では無いだろうか。

南無大日大聖不動明王尊
金剛合掌
金剛山赤不動明王院
院主　永作優三輝

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