密教1929 【秘密経典】

密教には、一般に知らされない秘密経典が数百に及ぶのは、何故か？
それは邪心を持つ者の手に渡さない為であり、法の伝授も厳密な条件が付されて居るのである。

上記の経典は埋葬法を記した経典で、弘法大師空海直伝の教法である。
この様に千二百年の長きに渡り選ばれた密教僧に伝承されて来たのが、密教秘密経典である。
秘密経典は、金剛界曼荼羅、胎蔵界曼荼羅の全ての仏に関する教法が説かれて居り、正に宝典である。
当院で全ての教法を行えるのは拙僧だけであるが、一日も早く伝授したいと考えて居るのも事実である。

そして忘れてはいけないのが法具、仏具である。

密教の秘密経典を具現化するには、避けて通れないのが密教法具、密教仏具である。
何故か？

例えば、オモチャの道具でまともな料理が出来ますか。

誰にも、出来ません。
それと同じ様にオモチャの法具や仏具では、密教の法は成立しないのである。

密教の護摩炉で説明すれば、敬愛炉は丸炉、増益炉は四角、調伏炉は三角、息災炉の順番に形は、違います。
上記を揃える努力をするのも、密教僧たる者の務めであると私は考える次第である。
私もまだこれから復刻せねばならない法具、仏具が山積して居るが、私の代で出来無ければ次の代で必ず成し遂げるで有ろう。
今の日本は、優秀な職人さんが生活苦に喘ぐ時代であり、その職人さん達が復刻に力を出せる状況に成る様に力を注ぐのも、使命と考える今日この頃である。
本物の法具、仏具が理解され密教を志す人達に行き渡る様に成る日を夢見て、これからも精進して参ります。

【本物を見極める眼】
密教法具に関して断言すれば、密教法具のほとんどが美しい作りと音色を発するのである。
そして極め付けは、彫金師に依る美しい彫金技術の粋である。
彫金とは、鑽と小槌を操り絶妙な力加減を屈しして、作り上げる芸術作品である。
一つ誤ればその作品は、駄目に成りやり直しは効かないのが彫金師さんの腕前である。
大量生産の外国物は土産物の域を超えて居らず、修法がは不向きであり、当院では扱って居りません。
皆さんも密教法具をお買い求めの際は、良い物を知ってからお決めに成る事をお勧めします。

南無大日大聖不動明王尊
蓮華合掌
金剛山赤不動明王院
院主　永作優三輝

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