密教1890 【平等と不憫】

人間は皆、平等である。【魂の平等】

人間界で金持ちでも、著名人でも、貧乏人でも、全て平等である。
美形で有ろうが無かろうが、長身だろうが無かろうが、全ての人が平等である。

違うと考える場合は、僻み【ひがみ】と傲慢に支配されて居るからである。
然るに人間界は學びの場、上記が無視される場面に遭遇する事も多い様である。
例えばイジメ誹謗中傷の類いは、上記の最たる事象の一つであるが、情け無い事である。

妬み嫉み傲慢な心は、正に最低の思考である。

それに氣づく事無く人生を終える者は、憐れな存在である。

小学生の頃、私の家は長屋住まいの貧しい家でしたが、其れよりも貧しかったのが、友人の家でした。
母親と二人暮らしで廃品回収をして生計を立てて居ましたが、友人は母を助け、荷車を押して引いて励んで居りました。

年月が経過して互いに中学を卒業、社会人に成り会う事も少なく成りましたが、互いの近況は連絡を取り合って居りました。
ある日突然に電話で呼び出され、居酒屋で久しぶりに再会したのである。
最初はガキの頃の話しに花が咲き、久しぶりに会った事も手伝い楽しく呑んで居たが、酒が進み時間が経過した時ぽっんと友人は言ったのである。
俺は悔しいと、私が何が有ったのか？と聞くと好きな女性が居たが、貧乏を理由に交際を断られたと言うのである。
その当時の私も友人も、貧乏人の極みである。

友人に偉そうな事も言え無い境遇であるが、敢えて私は言った。

振られて良かったよ、君はきっと将来大きく成るよと根拠の無い励ましをした。

一時で有ったが今の彼は、押しも推されない大実業家である。

人生は如何に努力し頑張ったかで、未来は変えられるのである。
不憫なのは、友人を見限った彼女の方である。

その後に私は警察関係の仕事に着き、彼女のその後を知ったのです。
内容は割愛しますが、正に想像を絶する状態で有った。

甘え、怠惰、傲慢を実践した末路である。
人はその時の状態状況がどうあれ、真面目に努力を重ね続ければ結果は現れる。

その逆に怠惰と小我の中に生きれば、結果は押して知るであろう。

南無大日大聖不動明王尊
蓮華合掌
金剛山赤不動明王院
院主　永作優三輝

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