密教1889 【魅入られる】

今では殆んど使われる事が無くなった言葉であるが、昔は普通に使われて居た言葉である。
この言葉を使う場合は、あまり良い例えには使う事が無かったのである。

例えば魔物や魔性の物に操られ、己れを失った者に対してあれは魅入られて居るとか、真面目だった人が騙され悪に走る事を、魅入られたと表現する事があったのである。
現代で言えばあの人が殺人を犯す、何でとか様々に理由が分からない事件や性格の変異を表す言葉が無いのは、何故か？

それだけ日本語が、衰退して居る証拠である。

魅入られるを霊的に判断すれば、憑依である。

例えば、子供の頃は優しい良い子が、何故、意味不明な殺人鬼に変貌するのか？

心理学だけで解明出来るのであれば、予防も出来た筈である。
霊的無知は、様々な不幸を引き起こす事を今迄に数多く提唱して参りました。
學びは自らの宝であり、自らを救う最良の法でもある。
昨今の犯罪は、正にエスカレート現象であり、とどまる所を知ら無い様相を呈して居るのは、何故か？
悪霊が憑依出来るのは、同じ様な低い魂を持った者に限られるのである。
心の中で、いつも自分の言う通りにならなければ傷付けてやりたいとか、金の為なら他人などどうでも良いと云う、身勝手極まり無い汚い心を持って居るから、憑依されるのである。
いわゆる類は友を呼ぶであるが、それだけで済まないのが犯罪である。

魂の低下【心】、年々低下は進んで居る事は皆さんも実感して居るのでは、無いであろうか？
嫉妬や妬み嫉みが高じれば誹謗中傷に繋がり、金に執着する輩は詐欺に走り、性欲を抑制出来ぬ者は痴漢、変質者と成る様に、心が劣化すれば当たり前に魔物を己れの中に引き入れて居るのである。
憑依され一瞬は満足を得た錯覚を味わうが、その後に来る償い切れ無い因縁を背負う事に成るとは、想像も付いて居ない状態にあるのが上記の現象であり、愚かな結末である。

魔物が何故、憑依を繰り返すのか？

それは魔物に取っての餌が、憑依者が最後に味わう究極の消失感【逮捕後】である。
憑依され全てを失うだけで終わりでは無い事を、知って於いて頂きたい。

死後には肉体が無い分、最悪な苦しみを味わう事と成るのである。

南無大日大聖不動明王尊
金剛合掌
金剛山赤不動明王院
院主　永作優三輝

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