密教1871 【礼拝法】

人間は元来弱いもの、神仏に願い頼り真面目に生きる。

良い事で、あります。
今回はより良い礼拝法について、お話しを進めて参ります。

先ずはお墓と仏壇での礼拝法について、お話し致します。
知って置いて頂きたいのは、お墓と仏壇の関係である。
お墓は亡き御先祖様と面会する面会所で、仏壇は日々の礼拝をする所とお考え下さい。

【礼拝と御願いは別ものである】
礼拝は、日々のご挨拶であります。

おはよう御座います、行って参ります、ただいま帰りました、有り難う御座います、おやすみなさい、これがご挨拶であります。
御先祖様には、決して御願いをしてはいけません。
何故か？

御先祖様はあなたの魂の親ですが、願いを叶えられる程の霊力は、まだ無いに等しいのである。
しかし可愛い子孫から頼まれた場合、御先祖様は何とか助けてやりたい、叶えてやりたいと思いながら、出来無い事に苦しみ、其れが御先祖を苦しめる事に繋がるのである。
御願い事はただ一つ、御先祖様の冥福を祈り、礼拝に励む事が最良である。

例えばあなたが、大切な人に頼み事をされた時に叶え様と努力しても叶えて上げられ無い場合に、あなたはどう感じますか。

御先祖様も、同じなのである。
出来無い頼み事しない、御先祖様に心配を掛け無い生き方こそ、あなたが出来る最良の供養なのであります。
では御願い事は、どうすれば良いのか？

然るべき御本尊様を安置して居る祈祷寺に、御願いするのが良いと考えます。
または、ご自分で御本尊をお迎えし、御本尊様に御願いする事である。
その場合には、御本尊を別壇に安置して下さい。

仏壇の中に、一緒に安置してはいけません。
何故か？

仏壇の中に御本尊を安置する場合は、あくまで御先祖様の導き本尊であり、願い事をする事はおやめ下さい。
自分で御本尊を決める場合は好き嫌いの観点は抜き、信仰対象であるから學びを深め、完全に理解した上でお決め下さい。

素人の自己判断は、禁物である。

御寺や神社で御願い事をする場合に注意する事は、御祭神の来歴やどんな神仏かを調べる事も、肝心な事である。
闇雲に御願いしても無駄な場合があり、何も知らずに御願いする事は失礼にも値するのである。
例えば、あなたは知らない人に御願いが出来ますか？

また知らない方から、頼まれたら引き受けますか。

考えれば、答えは簡単である。

【御願い事をした後が、大切である】
願い事が成就しようとしまいと、必ずお礼参りをする事である。
願い事をして後は知らん顔する者は、礼儀知らずとして扱われ良い事は何も無いからである。
本当に御願い事をしたいのであれば、僧侶、神官を通して御願いする事を勧めします。
礼拝は心のご挨拶、謹んで行う事をお勧め致します。

南無大日大聖不動明王尊
蓮華合掌
金剛山赤不動明王院
院主　永作優三輝

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