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密教1863 【考え方が不幸を呼ぶ】

誰が金持ち、誰が貧乏、どうでも良い事であり、自分には関係無い事である。
社長に成りたければ、後先考えずに起業すれば良い。
親が良ければ!自分は苦労せずに済んだのにと思うのであれば、自分の力でのし上がれば良い。
美人なら幸せに成れると思うなら、美容整形手術を受ければ良い。
お金が無いなら働き稼ぎ、お金を使わず貯めれば良い。
あれも嫌これも出来無い、助けてくれる人が居ればと嘆いても、助けてくれる人は居ないのである。
他を頼れば制限が伴う事を覚悟する事、また人生の舵を理解して居なければ、後々に後悔する事と成るであろう。
人の不幸の始まりは頼る心の膨張にあり、親の七光や依存する癖が自らの力を激減させて居るのである。

【自らの力を信じる事】
本当に幸せを求めるのなら、先ず自分の力を信じる事が大事である。
自分の力も信じられ無い者が、何かを成し遂げられるであろうか?
また努力もせずに、極められるであろうか。
どんな事でも初心者から始め、努力と辛抱を幾重も積み重ね血の滲むような修練を経て、達人の領域に入れるのである。

【麦はふまれて強くなる】
麦踏は辛い作業であるが、麦を踏む事で収穫が増えるのである。
正に、人間の生きざまに似ている。
踏まれては立ち上がり、生きて来た者は強く逞しい。
それを自ら望み事に当たれば、確実に強くなれる。
自らの夢を実現させる為ならば、如何な苦労があろうが苦しみには感じ無いはずである。

剣豪宮本武蔵も若い頃は、野を駆け山を稽古場と定め修行に励んだと聞く。
また弘法大師空海も、十八年の長き間を山に海に密教を求めて修行に明け暮れ、遣唐船に乗り長安の青龍寺に於いて三ヶ月で密教の奥義、金剛、胎蔵界両部の法を恵果阿闍梨から伝法されたのであります。
帰国後、伝教大師最澄に密教の伝授を問われた時、答えた貴方ほどの天才ならば三年で伝授可能と答えた時、最澄は不満げに、貴方は三ヶ月で全ての伝授を受けられたのに、私は何故三年の歳月が必要なのか?
空海は、答えた。
私は密教を求め、十八年の歳月を費やして来たのである。

上記の問いで解る様に、人知れず努力を重ねる事が未来にどれほどの華を開花させる事に繋がるのか、努力は見せ物では無い、自らに課す修練である。
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by kongousan-akafudo | 2021-09-25 06:00 | ◎赤不動明王院通信
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