密教1839 【護摩法】

護摩法とは、古来より密教に伝わる加持祈祷の一環であります。
願主の願いを御本尊赤不動明王尊にお伝えし、成就を願います。
護摩法には様々な法があり、短文で説明する事は困難ゆえに今回は、大筋の事についてお話し致します。

護摩とはサンスクリット語ではホーマと言い、密教に伝わる火を用いて祈祷する特殊な法を指します。
多くは不動明王尊を本尊として謹修されるが、その限りでは無い。

法力を極めた僧侶が行う護摩法では、幾多の護摩法を謹修されて居る。

その数は、百以上に登るのである。
従って、護摩炉の種類も変わって来る。

例えば商売繁盛なら増益炉【四角】、この世に害毒を成すものを倒すには、調伏護摩法が用いられる。
【調伏炉、三角形】息災延命の護摩法では、息災炉が用いられ、敬愛法には、敬愛炉が用いられるのである。

上記の護摩法を謹修するには様々な約束事が存在し、一般寺院では難しいと考えます。

何故、これ程まで密教では護摩炉、法具、仏具に至るまで厳密決められて居るのかと言えば、全て宗祖である弘法大師空海が苦難の果てに修得された御法だからである。

古来で在ろうが、現在で在ろうが、上記を疎かにする事は出来ず、拙僧とて全てを復元出来たかと言えば未だである。
密教に身を投じ五十年あまり経過した現在、ようやく達成に近づいた位であり、まだまだ全ての法具、仏具を復元するには時間が掛かるのである。

何故、そこまで復元をするのかと聞かれる事があるが、例えば学生が教科書や現物資料無くして、真の學びが修得出来るであろうか？

教科書だけでは机上の學び教科書、現物資料、実習があり始めて学生は學びを深める事が可能に成るのである。
当院では真摯に密教を志す者のための道場を建立する事が最終目標であり、拙僧が存命の内に達成させなければならないのである。
それには、まだまだ多くの方々に、ご協力頂かねばなりません。
そして密教の法を多くの人が理解し、他の人の為に役立てたいと願う次第であります。
弘法大師空海が苦難の末に残された秘法を、現代で滅する事は余りにも耐え難く、勿体無い事と考えます。
拙僧の寺の様に様々な密教法具、仏具を個人の力で復元する事は不可能に近い事であり、一般の人が密教を學ぶには様々な困難がある。
これから密教を學びたいと欲する人は、当院にご相談頂きたい。

南無大日大聖不動明王尊
金剛合掌
金剛山赤不動明王院
院主　永作優三輝

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