秘仏とは見せ無い仏、観ては行けない仏と解釈されて居る様ですが、其処には悲しい歴史が有ったのである。
あの悪法、廃仏毀釈、神仏分離令が及ぼした弊害である。
和歌山が生んだ大学者、南方熊楠先生の御著書によれば、調査と称して当時の役人【官吏】は、神社や寺院を周り高額な現金を要求し払わない所は不適格とし、廃止して居たのである。
お金が払えない寺社は、苦肉の策を考えたのである。
それが、秘仏である。
触れば大変な祟りを受けるとか様々な言い訳を考え、役人の横暴から寺社を護ろうとしたのであります。
あの悪法の為に、日本の文化や貴重な植物まで失われてしまったのである。
南方熊楠先生は、その時の事を詳細に御著書に記されておられます。
【興味のある方は、ご一読下さい。】
秘仏、特に密教の秘仏は庶民救済を主眼として、いにしえの【古】高僧が命懸けで渡来した有り難い教えである。
全てに専門の次第書が伝承されて居り、その次第書に従い進めて行くのが専門僧侶である。
次第書も無い秘仏は、眉唾では無いかと考えるのが文化的であり、理性的な判断では無いだろうか。
【当院には全ての次第書が存在して居り、近い将来に原文を現代文に直し、真摯に學ぶ方々の為に配布予定である。】
拙僧の願いは、正しい信仰心を持つ方々が正しく學べる場所を作る事であり、それが自殺者を無くす事に繋がると考える次第である。
本当の秘仏とは、庶民を大慈悲の力を持って救い導く仏であり、禍々しい物では無いのである。
また昨今では欲を煽り、これを信じれば全てが叶うなどとうそぶく者も増えて来たが、理性で考えれば分かる事である。
金銭面、物欲を煽り所在地も礼拝所の写真も明かさないものを、あなたは信じられますか？
全ては、自由である。
決めるのは自分の意思であり、判断なのである。
南無大日大聖不動明王尊
蓮華合掌
金剛山赤不動明王院
院主 永作優三輝
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