親子、兄弟、夫婦、友人、知人と様々な関係の中で結ばれる絆は、信頼関係が有ればこそ結ばれるものと私は考えます。然るに昨今の状況を鑑みる時、果たして絆と呼べる状況、環境が保たれて居るのかと疑わしく思われる事を垣間見る様に成って参りました。例えば夫婦間での絆では、たがいの価値観の相違や性格の不一致に依る不和と離婚または、仮面夫婦が増えて居るのも実情である。
【分をわきまえ分を知る】古いと言う方々も居ると思うが、例えば個々が個々を尊重せず認め様としなければ到底、絆など生まれ様はずが無く、破綻や場合によっては悲惨な結末を迎える事が昨今では、珍しく無いように考えます。上記を一つの輪に置き換えて考えれば、何方にでもお解り頂けよう。例えば、一つの物を世に送り出す迄を考えれば、企画、設計、製造、販売であるがこれだけでは完了には至らないのである。様々な分野の知恵と力が、相まって完了に至るのである。其処に我が我がが混在すれば、それは未完となる。
脇目も振らずひたすらに努力を重ねた結果が、素晴らしい成果をもたらすのである。
人間関係も、同様と私は考えます。
自我を押し通したいのであれば、一人で無人島で暮らせば良いだけである。それもこれも煩わしいと真剣に思うのであれば、空腹も煩わしいと想い断食に入れば良いだけである。
そして、其処で得た教訓を生かし生きる時、必ずや光明を視るであろう。
南無大日大聖不動明王尊
金剛合掌
金剛山赤不動明王院
院主 永作優三輝
