人は良い時は【好調な時】他と自分を比べ無いが【低迷】悪くなった時は、何故、自分だけがと考え易いものである。即ち、比較対象をしやすく成るものである。しかし置かれた状況を卑下し、他を羨む考えほど無駄で不毛な事は無い。例えば病気になり何故、自分がと考える人も少なく無いであろう。
悩んでも、悲しんでも良い。
悩み悲しみの中に、納得と解決が生まれるのであれば？
しかし、現実は逆である。
悲観からは、何ら解決策は生まれ無いのだから。
比較対象も、同じである。
他を羨み自らの境涯を嘆いても、何も変わらないのである。
必要なのは境涯、境遇を受け入れた上で、學び努力する姿勢である。
誰とも比べ無い人生こそ、自分の真の人生では無いでしょうか。 上を見ても、キリが無い。
下を見て優越感を満たしても、それが何に成るのか。
正に時の無駄遣いでは、無いでしようか。
それよりも何をするべきなのか、何を出来るのかを考え実践するかの方が、重要では無いでしようか。
華が花を観て、羨ましがりますか？
水が様々な大きさ器に収まる様に融通無碍、様々な状況の中で自分を変化させ向上させる事こそ、生きた証に繋がるのである。
今の人生は今生限りなれば物欲に駆られ、比較対象する事が如何に愚かな事か分かる筈である。
全ての元凶は、物質的価値観から生まれる幻想が産む幻【まぼろし】。
そんな下らない事に翻弄される依り、自分らしく生きる事が最高のしあわせではないでしょうか。
人間の人生は、計りの上の品物では無いのだから。
一粒の種を育て芽を出し成長させるには、努力と言う水と肥料が必要なのだから。
南無大日大聖不動明王尊
蓮華合掌
金剛山赤不動明王院
院主 永作優三輝
