人として生まれ、生きて来て辛い出来事に遭遇した事が無い人は、幸いである。では辛い出来事は、何故、突然に襲って来るのか?
誰で有ろうと辛く苦しい事には、会いたく無いと考えるのが普通である。
しかし、辛く苦しい事は、予告も無く訪れます。
こんなに苦しいなら、いっそのこと死んでしまいたいと思う事も多々あります。
そして苦しい時に限り、重なるのである。
正に追い討ちに会った様に、そんな経験をした方々も少なく無いと考えます。
辛く苦しい渦中にある時、誰でも逃げたい。
この苦しみは、耐えられ無いと思います。
私とて、同じでした。
何年も何年も苦しみ続けました。
涙を流し乍ら、雨の中を傘もささず歩き続けた時もありました。
幾夜も眠れない日を過ごし、酒を飲んでも酔えず、さりとて没頭する事も出来ず。
しかしそんなある日、氣づいたのである【耐えられ無い試練を御仏は与え無い】辛く苦しいと捉えるから苦しいのである。
全ては、我が身に与えられた試練と考えた時、人は氣づきを得ます。
試練なれば乗り越える事が出来るはずと。
試練は、人により変わる。
何故か？捉え方である。
私は、様々な試練に遭遇した時、いつでも自分に言い聞かせました。
耐えられ無い試練など無い。
自分の力を信じろと。
人間は、試練を乗り越えるたびに強く成ります。
正しい道を信じ歩む時、道は開かれ試練は、経験へと変わります。
今、苦しみの渦中にある方々に申し上げます。
自分の力を信じ歩んで下さい。
泣きたい時は泣き叫びたい時は、叫んで下さい。そして氣が済んだら、前を向いて一歩一歩、踏みしめる様に歩きましょう。
南無大日大聖不動明王尊蓮華合掌金剛山赤不動明王院 院主 永作優三輝
