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密教967 小児癌

私が昵懇にして居る住職は、寺の一角で幼稚園を営んで居た。

園児たちは登園すると誰が勧めた訳でも無いのに毎日、寺の御本尊様に可愛い声で、おはようございます。

それは遠目に見ても微笑ましい光景である。


私が所用で寺を訪れると、園児たちが一休さんのおじさんと言われ、その純真無垢さに癒され微笑んだものである。

その知らせは、園児のお母さんから寺にもたらされた。

【うちの子に小児癌が見つかりました、母は、涙声であった】小児癌は大人の癌に比べ非常に進行が速く発見した時は、手遅れ状態であった。


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あの当時は、今の様に医学も進歩しておらず手の打ちようが無いのが実情であった。


そして運命の日が来た、住職は、お母さんに言いました。

朝まで【一晩中】起きて居るので、何かあれば電話をして下さいとお母さんに告げた後、私を寺に呼び話してくれました。

一緒に祈って欲しいと、私は快諾し支度を済ませ壇上に座し、住職はいつ電話がかかって来ても良い様に待機した。


夜中、一本の電話、園児のお母さんからである。

子供が怖い怖いと言うのでどうしたら良いでしょうかと言う電話である。

住職は、何時もみんなで拝んで居る御本尊様を思い出す様にと、優しく話しをしました。

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そして明け方に電話がありました。

今、子供が息を引き取りました。

あれほど怖がって居た子供が、園長先生の話して下さった言葉を聞いて最後は怖がりもせずに、安らかに眠る様に亡くなりました。

有難う御座いますと言い後は、言葉に成りません。


葬儀は、園児が親しんだ本堂でしめやかに行われ遺影は、運動会で元気良く頑張った写真である。

その写真を見て多くの参列者が涙しました。

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私は、今でも思い出す度に目頭が熱くなります。

願わくば多くの方が學びに目覚め、しあわせな人生を歩んで頂きたいと存じます。


南無大日大聖不動明王尊

金剛合掌

金剛山赤不動明王院 院主永作優三輝





by kongousan-akafudo | 2018-12-26 06:00 | ◎赤不動明王院通信
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