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密教820 御幣

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その昔、神仏霊を示現《宿す》為に考えられたのが、御幣であり幣串である。御幣、幣串、幣《ヌサ》その他は、神道の宝具として広く流布したが、本来は同一である。

明治政府が発布し、日本を焦土に導いた悪法である、廃仏毀釈、神仏分離令。
その時、儀礼や作法もメチャクチャになっていったのである。

古代密教を學んだ私は、その証拠に、現在でも依代、人型、御幣は当たり前に使用して居る。

古い御幣や人型の切り方を見れば、日本人特有の繊細さが伝わって参ります。

一般には、知られて居ないが御幣の切り方は千差万別。
素晴らしい文化と言えよう。

今も少数の伝承者が弛まぬ努力を重ね、切磋琢磨して腕を磨き、古式の伝統を護って居る。
当院では、無数の古代経典の中から選び出し、弟子達が御幣の研究に取り組んで居る。

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御幣の最大の特徴は、そのもの自体が神仏だということである。
従って、他所、他家、深山幽谷で行法を修する時、御幣あらばそれが御本尊である。
誠に有難い御印と成り、行者を守護給うのである。

誠に有り難きは御幣である。
但し、紙であるから使用も限られます。

正に諸行無常《形あるものは、滅する》である。
皆さんも、この深遠なる世界に触れて観ては如何で有ろうか。

南無大日大聖不動明王尊
蓮華合掌
金剛山赤不動明王院 院主永作優三輝



by kongousan-akafudo | 2018-06-29 06:00 | ◎赤不動明王院通信
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