今日は最も身近な法具である、数珠についてのお話を過去記事から集めてみました。 あまりに身近過ぎて、法具だという認識がなかったかたも多いかもしれませんね。 ぜひご覧くださいませ。 ■密教水晶念珠の歴史 五色房念珠について 密教僧に念珠は、欠かすことの出来ない大切な法具であります。 拙僧は今迄、密教独特の念珠のおかげで幾多の危機を乗り越えられてこれました。 皆さんは、密教の念珠には特別な房を付けている事を御存知でしょうか? 密教の念珠には、五色の房が付いているのです。 拙僧の愛用しております念珠は、12mmの水晶球を組み上げた祈祷用念珠と、菩提樹の実を磨き上げた金剛菩提念珠の二種類。 それを祈祷内容に合わせて使い分け致しますが、どちらの念珠にも五色の房が付いているのです。 五色の房とは、五大力とも言われますが、地水火風空、森羅万象を司る力でもあるのです。 拙僧が様々な危機を乗り越えられたのも、五色の房念珠が有ったればこそで御座います。 修行時代には、貧しさから水晶念珠を買う事が出来ず憧れの品でした。 密教水晶念珠の歴史は古く、日本に初めて渡来したのは千年以上前。 弘法大師空海様が密教念珠として渡来したのが始まりで、それが御招来の数珠、五色房念珠であります。 ■水晶のパワー 今、オリンピック強化選手や関係者の間で、水晶のパワーが話題を呼んでいる。 水晶を日本に始めて渡来差せたのは、弘法大師空海である。 空海が水晶を数珠に仕立て五色の房を付け、祈祷する時に使用して居られました。 水晶は、加工する事に依り、水晶が持つ無機質な力を制御して、行者の持つ法力を真直ぐに伝える力を備え増幅する特性を持って居ります。 一点の曇りも無い水晶は、多大な力を蓄える特質がある。 言わばバッテリーの役目もする訳である。 そのバッテリーに充電し発動させるのが、法力である。 昨今、世に様々な石が出ているが私は、水晶しか使わ無い。 私は、加持祈祷に置いて、水晶念珠を使用しているがその効果は、絶大である。 水晶球を自分で吟味して、誂える時、一つ持っては、真言を読誦し水晶球に命と役割を与え、最後に護摩の炎で浄化し開眼供養してから、加持祈祷に使うのである。 詳しい製法は、悪用を避ける為に此処では、公開しません。 近年、近親者の要望もあり、水晶念珠を現代風に改良して、配布して居るが、好評である。 依頼者の願い事を聴き、製作に入り、水晶球に封じ込め願望達成を果たす時、安心立命の境涯を得る事は、古来依り密教の目指すところの、即身成仏に通じると拙僧は信じて止まない。 ■密教法具 密教を志す者にとって、法具は命! この度、関係各意の御尽力に依り、密教法具としては、最高峰の京仏具が赤不動院に納入される事に成りました。 京都の仏具は、一般仏具と違い荘厳で細密な造りに成っております。 京都の密教法具は、弘法大師空海が、唐依り招来した密教法具であり、京都の法具の秘密でもあるのです。 今回、其れを再現した密教法具を当院に破格なお値段で提供して頂ける事に成りました。 密教法具は、特に京都の法具は高価な物ばかりです。 其れに加え、材質にも秘密があります。 響銅と言って、数珠に擦るとキーンと良い音を奏でる法具なのです。 これは、一般寺院には買えるお値段では無く、拙僧の夢でした。 この度、京都の仏具師のA氏依りお申し出頂き、市価の半額で提供して頂ける事になりました。 半額とは、正に法楽で御座います。 願っても無い事なのである。 貧乏寺の当院では千載一遇のチャンス、有り難くお受け申し上げました。 当院ではこれを記念して、A氏の協力を得て、一般の方々にも提供させて頂く事に成りました。 こんな事は今迄に無かった現象であり、御本尊様のお計らいに感謝申し上げて居ります。 ■念珠の力と御加護 念珠は、僧侶の必需品ですが、念珠すなわち数珠は、計算機の役目もします。 そして、曼陀羅でもあるのです。 数珠球の一つ、一つには、仏が宿り、正に大宇宙を具現化するのが数珠なのです。 数珠は、持つ者を彼岸に導き悟りを与える役割もあります。 私は、幾多の危険に際した時、数珠は、私を護る為に切れ弾き跳んだ事もしばしばあります。 密教の加持祈祷は、苛酷です。 様々な悪霊を調伏する為に祈り祈祷する時、素直に応じる霊は皆無と言っても過言ではありません。 中には、調伏されたふりをして、騙す霊も居ります。 それを見逃さず、紐を切り跳んで行く数珠は、身を捨て調伏法を実践する密教僧と一心同体であります。 皆様が力のある良い数珠とめぐり会われる事をお祈り申し上げます 皆さまから、度々お念珠の使い方や数の数え方に関するご質問を賜っておりました。 もちろん、インターネット検索をすれば文字での説明にはヒットしますが、どうしても実際に手に数珠を掛けているところの画像を眼で見て確認したいですよね。 ということで、師僧に「数珠を使っている画像を下さい」とお願いしておりました。 ようやく、こうして皆様にご覧いただくことが出来ますことを、嬉しく思います。 赤不動明王院にて、作成した念珠に力上げをしているところですm(__)m 数珠は計算機 数珠は、本来計算機なのです。 それが、進化し、現在ある様に様々な変化を遂げて来ました。 中でも、密教念珠は房を五色にし、地水火風空を表現することにより、密教の独自性を強調して居るのです。 今日は、簡単な数珠の計算方法を解説して参ります。 ①数珠に手で触れて、分かる印を付けて、真言を唱えた回数を把握します。 ②専用の念珠があれば、最高です。 ③専用の念珠を持つことで、回数に氣を取られずに専念する事が出来ます。 ④数珠の球を指先で、一つ弾いて一回とします。 例えば、十回でやめたい時は、十の球に目印の球を配置します。 印でも、大丈夫です。 ⑤何故、印を付けるか? 回数に氣を取られて、本質を忘れ無い為の工夫なのです。 安心して念じ、集中するには、ただ一点に想いを込めて行う事が大切なのです。 また、それが雑念を寄せ付けない秘訣でもあるのです。
by kongousan-akafudo
| 2020-08-07 12:00
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