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帰って来た仏像

もう30年以上前に、知り合いの寺から御本尊の仏像が盗まれました。
当時まさか?寺の仏像が盗まれるなんて、思いもしなかったのです。

それから数年後、盗難に遭った寺に一人の御婦人が尋ねて来られ、たまたま居合わせた。
住職が、対応しました。
話しを聞くと、ご主人が骨董屋から買って来た仏像を寺で供養して欲しいとの事。

住職が訳を聞くと御婦人は、涙を流しながら話し始めました。

ご主人が仏像を持って来た日から、異変が始まり、間もなくご家族が一人亡くなり、また亡くなり、最後にご主人が亡くなり…
残ったのは、自分一人だけ。
家を整理して自分は、ホームに入り、亡くなった家族の菩提を供養したい…と言われ、包みを出されました。

住職が包みを開けて観ると、仏像が現れました。

よく見ると、数年前に盗まれた御本尊でした。
住職は、御本尊を須弥壇に安置して作法をはどこし、供養を始めました。

御婦人も合掌低頭して、供養も終り、警察も立ち会い、盗難届けを住職が取り下げ、一応の解決になった。

その後の警察の調べで分かった事は、窃盗犯は死亡していた。

最後に残ったのは信仰心の厚い、御婦人だけでした。

誠に奇妙な事件でしたが、愚僧には理解出来ます。

寺の仏像は、様々な願い、また、亡くなられた方々の思いが籠っております。

一般家庭では、お祀り出来ません。

詳しくは、仏像について…で書いておきます。

宜しければお読みください。

蓮華合掌

by kongousan-akafudo | 2015-04-13 20:00 | 赤不動明王院通信
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