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荼枳尼天

通称稲荷神は、商売繁盛の御利益で有名ですが、一度拝んだら一生、拝めと言われるほど、きつい神仏です。
が、本当にきついのは御神体ではなく、御神体で在る稲荷神が乗る眷属の狐なのです。

稲荷神の眷属にも階級があり、それは尾の数で分けられます。
九尾の狐は稲荷神の乗り物であり、眷属中では一番の実力者である。

稲荷神が九尾の狐に信者の願いを叶えるように命じ、九尾の狐が下の狐に伝え、下の狐がまた伝えるのである。
実に整ったシステムである。

しかし、信者が御神体を粗末に扱うと、御神体は平静だが下の狐が黙っていない。
あらゆる事が発生する。

私が頼まれた事例が、次の通りである。

稲荷神の社を取り壊して、アパートを建てたが、借り手が現れない。
次いで主人が他界。
三ヶ月後に長男が他界。
次男も病気で入院中で、母親も病気で自宅療養中である…。

その家の娘さんが愚僧の庵に相談に来られた。
全ての事情を聴いた私は、アパートで祈祷する前に霊視をする事にした。

やはり、眷属の狐が暴れている。

其処で一考、新たに社を建立する事を提案した。

病床の母親と娘さんでは結論が出ないので、親族会議を開き決めたいので、私にも出席して欲しいと頼まれる。
快諾して親族会議の場に出た。

私の勘が的中した。
何処の家にも要るが、科学至上主義人間である。

私は、頼まれたから出席したにも関わらず、疑惑の眼に晒された。
私は、迷わず退席して帰宅。

それから、二、三日して、あの科学至上主義人間が倒れて、私に謝りたいと言うのである。

私は、丁重に御断りしたが、どうしてもと言う病人の頼みと言うので会うだけ会う事にした。

再会して見ると、二、三日前に会った人とは、思えない痩せ方。
私には、直ぐに解った。
障りである。

病人が私の手を握り、先日の非礼を詫び、稲荷社の建築費用、その他を全額、自分が負担すると言うのである。
訳を聞いても、青い顔をして、訳を言わず終いである。

私は、申し出を実行すべく奔走した。

勿論、仕事は休暇を取り、宮大工と打ち合わせをして建築。
次は、知り合いの法具店に法具を発注。
次は、供物である。

米三俵、酒樽一位(いつい)三宝五に山海の物を盛り上げ、御幣を建て、いざ供養の日。
大変な人集りである。
まるで祭りの日です。

まず、今迄の稲荷神を召喚して、社にお入り頂く。
後に、稲荷大社から私が頂いて来た御霊にお入り頂き、この屋の護りとなって頂いた。

その後、不思議な事に病で倒れた方々が全員完治して、お医者様も首を傾げる程でした。

この件は、関わった人が信じる信じないは自由なのに、科学至上主義を振り撒いた結果の出来事でした。

今、その御宅は大盛況です。

蓮華合掌

by kongousan-akafudo | 2015-04-29 20:00 | 赤不動明王院通信
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