昔、母が作ってくれた着物。
母は、父と二人で靴の製造業を営んでいました。
朝早くから夜遅くまで働き詰めの毎日の中で、仕事が終わり、私が寝た後に私の着物を縫っていたのです。
私が子供の頃は、お正月に新しい着物を着ることが最高の楽しみでした。
友達も見せ、お正月は子供達のフアッションショーのようでした。
私は、父の苦労も母の苦労も知らない馬鹿な奴でした。
今の様に家電も無く、炊事、洗濯も水。
夏は、汗にまみれて、冬は、アカギレに悩まされ乍らも私達兄弟を育て、夜中に私の着物を縫ってくれて居たのです。
水戸黄門で有名な水戸藩の藩主光圀様は、御自分の誕生日には一日中お粥と梅干で過ごされたそうで御座います。
周りで見ていた家来達が、殿のお加減が悪いのではないのか心配していると、家老がこう言いました。
殿は、御自分の母上様が、自分を産んで下された日は一日中お粥と梅干でお過ごしなされた日。
なんでめでたい日か、とおっしやられて毎年、御自分の誕生日には母上様の遺徳を偲んで、お粥と梅干を食されて居られるのだ。
それに引き換え我等は、どうじゃ。
自分の誕生日とあらば飲み、喰らい、誠に浅ましい。
我等家臣も見習おうと話したそうです。
蓮華合掌
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