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自殺

昨日、帰宅途中に電車が緊急停止した。
車内アナウンスでは、人身事故発生だという。
代替え輸送の案内に導かれ、バス、電車を乗り継いで自宅になるべく近い駅を教えて戴いた。

下車後1時間、徒歩にてやっと帰宅。

私は、歩きながら犠牲者の事に思いを馳せた。
僧侶である私は、過去に電車飛び込み自殺をされた方の葬儀の導師を勤めた事があります。

その時の話しです。

ご主人が亡くなられ、奥様と幼い子供達が残された葬儀は、愚僧の提案により骨葬にて執り行ないました。
子供達には、遺体に成った父親との対面は控えたが、その訳は御察し下さい。

愚僧は遺体引き取り時に同席。
ご主人の遺体に引導作法を施し、遺族と火葬場に同行した。

荼毘に付した遺骨を奥様が抱き、親戚の方々に付き添われて自宅に到着。
子供達と涙の対面と成った。
読経中もすすり泣く声が絶えず哀れを誘った。

初七日の法要に行った愚僧は、其処に見たものは電車会社の人達であった。

愚僧の姿を見て話しは中断したが、察しはつく。
費用負担の話しである。

昨日の電車人身事故では、代替え輸送の費用は私一人でも600円位は掛かっていました。
距離に寄っては、もっと費用が発生したと思いますが、電車会社が費用負担するとは考え難い?

私には費用の事はわからないが、この時の遺族の心境を考えると、察して余りある所があります。
初七日の法要が進む中、部屋の隅でうずくまる男性。
自分のしでかした事の重大さに、今気付いた様である。

そう、行くところにも行け無いのです。
然りとて元に戻れる筈も有りません。

死んだら全てが終わると思い、咄嗟に衝動的にした行為でも必ず後悔します!

愚僧は苦慮しましたが、今この場で浄化するよりも、奥様、子供達がご主人の自殺によりどれだけ苦しみ、傷つき、悲しみ、現実に喘ぐ姿を見て、ご主人が反省された時に、改めて浄霊に来ようと心に決め、初七日の法要を終えました。

四十九日の法要は頼まれて居ませんが、あくまで愚僧の好意である事を、前日に奥様の実家にご連絡させていただきました。
了解を得て参上させて頂くと、奥様、御親族の方々が出迎えて下さり、しめやかに法要を執り行ないました。

一言。「今より浄霊供養をさせていただきます。」
浄霊により、ご主人の亡き祖父にお迎えをしていただき、ご主人の御霊は、界に帰られました。

帰る時は、自分の過ちを認めて反省し、修行を約束されて霊界に帰られました。

人の感じ方、苦しみの度合いがある事も解ります。
しかし自分の命を自分で断つ行為は、人生の卒業では有りません。
中退です。

人生に無駄は、有りません。
耐えられ無い苦しみを神仏は、与えません。

自殺する勇気があるなら、何もせず寝て苦しみが去るのを待つのも勇気ではないでしょうか?

蓮華合掌



by kongousan-akafudo | 2015-06-21 20:00 | 赤不動明王院通信
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