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密教367 不動明王破邪の剣

現在当院では、新年に向けての最高の加持祈祷を謹修すべく、本尊赤不動明王の破邪の剣を製作中で御座います。
破邪の剣は、肉体を傷つけず、憑依する悪鬼羅刹を斬る宝剣の事です。
柄に成る三鈷杵は、弘法大師空海招来の三鈷杵を復元します。

元には鬼目を配し、刀身は刀鍛冶が精魂込めた剣《真剣》を使い、正に現代の不動明王破邪の剣であります。
剣は、普通の日本刀と違い両刃です。
製作には、熟達した刀匠の腕が要求される名刀である。

不動明王破邪の剣は、使う者を選びます。
昔から、優れた道具は主人を選ぶ。とあります。

密教の加持祈祷を厳修するには、弘法大師空海の時代より、優れた法具が要求されてきたのは歴史的事実であり、これは動かし難い真実である。

然るに、現代では短略された紛い物が本物を知らない人々を欺き、まかり通る世相に、私は危惧を覚える。

本物を探し求める事は、至難の技です。
しかし、それを怠り、安直な物を良しとする時、秘法も安直に成り下がるのである。

これから、真面目に密教を學ぶ者は、法具も本物を探す努力を重ねて行く事が、最後には本道を歩むことに繋がるのです。
現在、当院で製作中の秘剣は、製作完了後、希望者には公開し、必要とされる加持祈祷には惜しみ無く使用して参ります。

南無大日大聖不動明王尊
金剛合掌
金剛山赤不動明王院 院主 永作優三輝



by kongousan-akafudo | 2016-11-09 06:00 | 赤不動明王院通信
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