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密教291 正邪の面

昔、ある能面師さんの家に御供養に伺った時の話しで御座います。
その家は代々能面師の家系で、様々な秀作を世に出して来られました。

明治の初め頃、ある出来事がありました。
それは、正邪の面を打って《面作りは、打つと言う》打上げた時、先々代は亡くなりました。

葬儀の夜中、それは起きました。
正邪の面が闘い、正の面が倒れた《面が割れた》

それを案じた先代が、それから魂魄を込めて正の面を打ち上げました。
その晩、二つの面は割れた。

その後、能面師の家系では、正邪の面を打つ事を禁じた。
名人と謳われる人が精魂込めた作品には、時として魂が宿り、意思を持つことがあります。

道具でも、優れた道具は持ち主を選ぶ様に、意思を持つと、古来より語られて居るのです。

仏像も同じで、本物は持ち主を選びます。
増してや、専門仏となれば、かなり顕著に現れます。

当院でも、宇賀神本尊勧請も、仏像がお迎えする方々を選んで、話が進んでいます。
今回の宇賀神本尊勧請は、京都の大仏師が精魂込めた作品。
魂魄が籠もっても、当然な出来栄えです。

《京都の大仏師製作》正に、大仏師が選んで居るのでは、と思うほどであります。

私も、長年密教僧として活動して居りますが、滅多に無い出来事に、今更ながら不思議を感じて居ります。
そして、選ばれた方々が福徳円満の御縁に感謝し、信仰心が増大する事を心から願い、今日も祈祷に入ります。


南無大日大聖不動明王尊
蓮華合掌
金剛山赤不動明王院 院主 永作優三輝



by kongousan-akafudo | 2017-08-23 06:00 | 赤不動明王院通信
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