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密教273 死霊の家 ②

その家は、何処にでもある、一軒家《建て売り》
依頼を受けての祈祷である。

最初は、普通のお祓い程度のつもりで引き受けたが、其処には大きな問題が有った。

不動産には、事故記録が存在する。
しかし。
更地にし、分割する事で、記録は告知され無い。

私は、近くにある寺に行き訪ねた《古い寺には、土地についての資料が存在します》
すると、この土地は古い刑場だったのである。

私は、依頼者に全てを話し、この家を手放す事を勧めた。
もし、依頼者家族がこの家に住んだ場合、数年で様々な出来事に翻弄され、最後には苦しみしか残ら無いと判断したからです。

お札やお守り、祈祷で何とかなる程度では無いレベルである。
例えば、如何しても、浄化供養をして欲しいと言うのであれば、法力僧を八人集め、ある秘法を厳修しなければならないのです。

それだけの法力僧を集め、秘法を厳修するには費用負担が大変である。

また、本物の法力僧であるか《秘法を熟知する僧侶は、少ない》私が見極めなくてはならない。
五人の法力僧は、知って居るが《皆、遠方に居る》従って、費用負担が大変である。

私は、依頼者に告げた。
このまま気にせずに住むか、費用負担をするか、家を手放すか?

三択である。

私は、寺に帰り、御本尊の前で祈り続けた。

〇〇家の先祖よ、〇〇家に力を貸し給え。
御本尊の大慈悲を、垂れ給え。と、祈り続けた。

そして、数日後。

依頼者が寺に来て、『有り難うございま』と言い、多額の御寄進をされたのです。
話を聞くと、不動産屋を通じてある大手企業が、自社の社員寮として買いたいと言う事でした。

其れも、依頼者が買った値段を上回る値段で。
依頼者は、即契約を結び、完了したのである。

大手企業は何軒も欲しかったのですが、依頼者の家以外は、全て高い値段を言い、結局一軒《依頼者の家》を買い、足りない分は他所で見つけたそうである。
正に、別れ道。

其処で欲に翻弄された人達は、これから様々な試練に向き合うことに成るかも知れません。

南無大日大聖不動明王尊
蓮華合掌
金剛山赤不動明王院 院主 永作優三輝


by kongousan-akafudo | 2016-08-05 06:00 | 赤不動明王院通信
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