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密教600 祟り

祟りは、様々な場所、場合があります。

しかし原因は、全て、こちら側なのが現状であり、今も各地で繰り返されている。
私の元に来た相談もその一つである。

夏の暑い日にそれは起きた。

Aは、大工見習いをしている。

青年だが信仰心の欠片も無い男である。
そんなAが母親に連れられ、私の元に来た。
母親は、御本尊様に信仰心を向ける善良な方である。
母親の頼みで、私がAを霊視すると、古い社が視えた。

社の中には、古い仏像が安置されている。
祟り神である。
この祟り神は、昔、我が子を失った親達が、子供を殺した魔物封じの為に、安置した物であり、かなり想いが籠っている。

何故、Aが社と関わったか?
それは親方と一緒に、ある古民家のリホームに来て、たまたま隣が社であったのである。
親方と一緒に仕事をしている時、尿意をもよおし、社に放尿したのである。

馬鹿者である。

しかし馬鹿者がもう一人…親方である。
あろうことか?親方も、社に放尿していたのです。

Aは、素行は悪いが、母親思いの青年である。
それを視て、今回の祈祷を引き受けたのですが、本来ならキッパリ断わる事案である。
それほど大変な事案なのである。

しかしこのままにしておけば、Aの命は無い。
本人は、どうなろうとも自業自得である。
しかし母親の頼みを、断われない。
私にも、子供はいる。

母親の気持ちが解る私は、霊符を用意して、親子にこう告げた。
「今日から3日の間、家から一歩も出てはいけない」と。
そして私は、加持祈祷に入った。

しかしAは、母親の眼をかすめて、その夜遊びに出たまま行方不明である。
まさに、必然である。
成るように成ったのです。



南無大日大聖不動明王尊
蓮華合掌
金剛山赤不動明王院 院主永作優三輝

by kongousan-akafudo | 2017-07-23 06:00 | 赤不動明王院通信
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