数十年前にこんな事件があった。
ある寺から仏像が盗まれ、十年後に寺に帰って来たと云う事件である。
この事件には、後日談があります。
その後日談とは、ある古物商から仏像を買った家で起きた怪現象である。
その家の主人は、通りすがりの骨董店で仏像を買い、家の仏壇に安置しました。
良い物が安く買えたと喜んでおりましたが、怪異はその時から始まりました。
最初の年に仏像を買ったご主人が急死、次に長男が急死。
次々と家人が亡くなり、最後に残ったのが信仰心の厚いおばあちゃんだけでした。
一人に成ったおばあちゃんは、全てを処分して養老院に入る決心をしましたが
心に掛かるのが仏像である。
おばあちゃんは、お寺に行き相談しました。
そして話はまとまり仏像を寺に安置して貰う為に、仏像を寺に持って行き包みを解いた時、住職が声を上げました。
この仏像は、十年前に盗まれた寺の本尊仏だったのです。
警察も来て調べましたが確かに寺の仏像である。
このニュースは、当時、新聞にも載りましたが、何か釈然としない思いが残ります。
私は助言します。
出処がわからない仏像を買うのは、やめた方が良い。
新しい物は高額ですが、欲しければこつこつとお金を貯めて買えば良いのです。
古物には因縁が付き易く、素人の方にはお勧め出来ません。
どうしても古物が好きな場合は、力のあるお寺にお願いをして撥遺してから開眼をして貰う事をお勧めします。
※撥遺…はっけん、仏教用語。お迎えした仏・菩薩を送ること。転じて「魂抜き」をいう。「お性根抜き」とも。
南無大日大聖不動明王尊
蓮華合掌
金剛山赤不動明王院 院主永作優三輝