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密教611 銀天《銀仏像》


赤不動明王院は何故、銀天を作り続けるのか?
今日はその疑問について書きたいと思います。
純銀製聖天尊像

私が銀仏像を作ると誓願を立てたのは、今から三十数年前のある出来事からである。

当時はまだ今ほど銀仏像の意味も存在も知られて居ませんでした。
《現在でも迷信を語る人は居る》
私は、父母の菩提を弔う為に当時の仏壇屋さんを周り頼みましたが
その答えは、とても私のような貧乏僧侶が頼めるような価格ではありません。
どこをまわっても答えは、冷たいものでした。

何故かと言えば、製作するには次の工程が必要なのである。
①目指す仏像の詳細な資料を素に仏師が木造を製作します。

②型師が木造を素に何通りもの金型を製作します《原型が複雑な時は複数の金型を製作する》従って型代は、高額になります。

③鋳造
金属により溶点、溶着温度は異なりこれを誤れば、ひび割れ、気泡が出て製作は、失敗に終わります

④彫金
貴重な仏像を際立たせる為に細部に至るまで細かな彫金を施します



純銀製宇賀神尊像

⑤磨き上げ
彫金を終えた後、熟練した職人さんがの手で一体、一体、丁寧に磨き上げて行きます。
一見簡単そうに見えますが、素人には、とても出来る技では無い。

以上の工程をよどみなく行うことにより、最高の仏像が姿を現します。
純銀製双身毘沙門天尊像

当院では、今迄に、聖天尊像、宇賀神尊像、双身毘沙門天尊像の三仏像を完成させて参りました。
これは、口で言うほど生易しいものではありませんでした。

様々な困難を乗り越え、良い職人さんとの出会いがなければ叶いません。
今では職人さんからも信頼を頂戴出来る寺に成長しました。

そして今、新たに大型銀天が後10日位で完成します。
完成披露を致します、どうぞご期待下さい。

南無大日大聖不動明王尊
蓮華合掌
金剛山赤不動明王院 院主永作優三輝

by kongousan-akafudo | 2017-08-06 06:00 | 赤不動明王院通信
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