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密教157 差別は心の病気

私は昔、ホスピスで末期癌の方の心のケアをさせて頂きました。

これは、その時の話です。

私は、友人でもある医師から、ある患者さんの心のケアを頼まれて引き受けました。
その患者さんは、高齢のご婦人でした。
人を嫌い、誰とも話さず、静かに寝て居るだけです。
その原因は、彼女の子供の頃に御座いました。

彼女はハンセン氏病にかかり、親元から引き離され、一人隔離されて、成人を迎えても隔離施設から出る事を許されませんでした。
あの裁判が始まるまで、隔離施設に居たそうです。

後に、ハンセン氏病が伝染病では無い事が明らかに成っても、世間では受け入れられず。
癌に侵され、余命幾ばくも無い今、彼女は諦めの境地にありました。

私は、彼女の側に座り続けました。

4日目に、初めて語って下さいました。

自分の子供の頃から現在までの事を、まるで堰を切ったように。

そして7日目の朝、息を引き取りました。

その時、一言、ありがとう。と言って。

病氣は、人の心も変えます。
間違った病氣への知識が伝わり、それが現在でも偏見と言う形で残って居ます。

まずは、自分の身に置き換えて考えて観て下さい。

もしあなたが偏見と差別を受けた時、あなたは冷静で要られますか?
もしあなた子供が偏見と差別に晒された時、あなたは冷静で要られますか?

南無大日大聖不動明王尊
蓮華合掌
金剛山赤不動明王院 院主 永作優三輝

by kongousan-akafudo | 2016-04-15 06:00 | 赤不動明王院通信
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