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密教104 開眼供養

地蔵尊を祀る御堂の前に、昨晩は様々な参拝客が訪れました。

正にすがる様に、龍神池の動物達が参拝に来たのです。
狸、イタチ、イズナを始め、様々な参拝客が訪れてくれました。

寺の前をゆっくりと歩き、参拝を知らる様に、その姿は哀れを誘いました。
池の主である龍神尊は、御本尊赤不動明王尊の眷属。
動物達の願いは唯一つ、平和な営みを望んでいるだけなので御座います。

私に出来る事は、池の様々な生き物達が、無事に生き伸びてくれる様に祈ること。

人間の身勝手は、止まる所を知りません。
様々な生き物達の命を踏みにじり、開発の名の下に物質的価値観に身を委ね、心を蝕んで行くのです。

池の地主と私は面識が御座いません。
また、あったとしても、聴く耳を持た無い事は分かって居ます。
しかし、池を埋め立てた後に起こり来る事に怯え、人づてに聞いて私の寺に来る事は分かって居ます。
が、今は何を言っても理解する心が無い事をも、私は分かって居ます。

人間は、過ちを認めるには時間がかかるのであります。

また、過ちを認めても、犯した事は変わりません。

私は、祈ります。
池に生息する全ての生き物が、無事に避難出来る事を祈ります。

南無大日大聖不動明王尊
金剛合掌
金剛山 赤不動明王院 院主 永作優三輝



by kongousan-akafudo | 2016-02-14 06:00 | 赤不動明王院通信
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